ダウ・ケミカル、ナノコ・グループとカドミウムフリーの量子ドットに関する グローバルライセンス契約を締結

LCDディスプレー向けに販売、マーケティング、製造

January 28, 2013

ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー(本社:米国ミシガン州、会長兼CEO:アンドリュー・リバリス)の事業部門であるダウ・エレクトロニック・マテリアルズは、英国のナノコ・グループ(Nanoco Group PLC)と、カドミウムフリーの量子ドット技術に関するグローバルライセンス契約を締結したと発表しました。この契約により、ダウはナノコの持つカドミウムフリーの量子ドットを販売、マーケティングおよび製造する全世界での完全独占権を得ました。この量子ドットは電子ディスプレーに使われます。

ダウ・エレクトロニック・マテリアルズは、世界のディスプレー市場で重要な役割を担う、電子材料の供給メーカーです。今回の合意により、ナノコの最先端技術と、ダウの大規模な生産能力および販売・営業網が結集し、両社の事業基盤がより強固になります。

ナノコは、ダウが販売するカドミウムフリーの量子ドットに関するライセンス料を受け取ります。ナノコは今回の契約が継続する限り、製品改良のための技術供与を続けるとともに、ダウと共同で製品のマーケティングおよび技術サービスを顧客に提供します。合意に関わる財務詳細は非公開です。

ダウは、ディスプレーや半導体市場向けの高機能製品を供給する上で、大規模な製造能力を有するアジアにおいて製造拠点を設ける計画です。商業生産は2014年上半期を予定しています。

「われわれは、ナノコのカドミウムフリーの量子ドットが、ディスプレー産業における新基準になると確信しています。ナノコの量子ドットはコスト効率が良く、LCDディスプレーの色彩を向上させ、同時に重金属の使用を避けることができます。ナノコの技術とダウのフィルム、LCD、LED、有機ELディスプレー産業における知見が一つになることにより、顧客に対して強力な材料技術を提供することができます」と、ダウ・エレクトロニック・マテリアルズのグローバル・ビジネス・ディレクターであるC.G.パークが述べています。

ナノコのマイケル・エーデルマンCEOは、「今回、ダウと契約を締結でき大変うれしく思っています。この合意は、量子ドット産業における転換点であり、われわれのカドミウムフリーの量子ドット技術への重要な後ろ盾となります。ダウの製造能力と密接な顧客関係により、ディスプレーメーカーはより安心して、量子ドットの製造要件を計画することができます」と述べています。

ダウ・エレクトロニック・マテリアルズについて

エレクトロニクス市場向けのグローバルな材料メーカーであり、半導体、インターコネクト、表面処理、光起電力、ディスプレー、LEDおよび光学製品市場に先進的な製品を提供しています。これらの製品は、パソコン、テレビ、スマートフォンやタブレットPC、その他さまざまな電子機器の製造に役立てられています。

ナノコ・グループについて

量子ドットの開発と商業生産における世界的なメーカーです。ナノコの量子ドットは照明、太陽電池、生体画像など、さまざまな分野で使われています。また、ナノコの量子ドットは重金属を含まず、RoHS規制に適合します。2001年に創業、イギリスのマンチェスターに本拠地を構えています。

ダウ・ケミカルは米国ミシガン州に本社を置く世界最大の石油化学品メーカーです。世界160カ国で事業活動を展開するダウの年間売り上げは600億ドル、従業員数は5万2千人です。世界36カ国197カ所の製造拠点で、5千を上回る製品の生産に従事しています。ダウ・ケミカルは1973年に東京証券取引所に上場した最初の外国企業です。www.dow.com


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沢登
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